- アメリ本 -
 アメリの原作本を読みました。映画は100万回観ているので(笑)、文字を追うたびにいろんなシーンがハッキリと浮かび面白かったです。それと、各登場人物の心理描写。映画だとイマイチ汲み取れない場合がありますが、小説の場合はその辺がダイレクトに伝わってくるので「ああ、この人はこの時こんなことを考えていたんだな」と新鮮でした。
 この小説を買って気付いたのですが、ドゥ・ムーランの常連客のひとりである売れない小説家・イポリトって、原作者だったんですね(笑) 小説では映画よりも登場回数が多い印象を受けました。しかもラストを飾る大役。というオチで、締め方もといった感じ。
 もう1つ気付いたことは、挿画の100%ORANGEさん。僕は知らなかったのですが、日本人だったんですね。なぜわかったかというと、絵の中に日本語が入っていたからw
 残念だった点といえば、映画版以上のエピソードが出てこなかったこと。むしろ映画版の方がいろいろと付け加えられてました。でも僕的には、後半でアメリの恋愛面にスポットが終始する映画版よりも、最後まで脇役を忘れなかった小説版の方が好きです。欲を言えば、もっともっと各登場人物を掘り下げてほしかったところですが……。
 と言うわけで、読んでいる最中あまりにも「あれ?こんな設定だったっけ?」「こんなこと言ってたっけ?」という疑問が浮かんだので、読後すぐに映画を観ました(笑)
 観ていると、意外にもセリフが原作に忠実(翻訳物故、正確にはわかりませんが)だったことに驚きました。例えばフィロメーヌ(スチュワーデス)の「白雪姫になれたから」やジーナとニノの交わすコトワザ合戦。このシーン好きなんですが(笑)、小説版に「コトワザをよく知っている人は悪人じゃないってのがウチの家訓なの」というジーナのセリフが出てたので、原文でもフランスのコトワザを交わしてるんですね。ちなみに、映画でこのセリフをカットしたのは大正解だと思います。
 それとスルーしていた設定や描写が如何に多かったことか! アメリの部屋にいたネコはフィロメーヌから預かっているロドリーグだったこと(普通はわかるって?w)。ニノがスクラップブックを探すためにつくった貼り紙。アメリを捜すために貼った紙がアメリのヘソ写真だったこと。マドレーヌ(管理人)への偽装レターの作成法。映画でも本当に紅茶に漬けてたw
 それどころか、見逃していたカットが次々と出てきました。おかしいな、100万回も観ているのに。映像美に魅せられてしまい細かいことが頭に入ってこないのか? いや、そもそも洋画はBGVには向いてませんか(苦笑)
 と言うわけで、しばらくしたら読み返したいと思います。で、また映画を観ると(笑)……

4/28/2007

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